豊田工芸協会 会長
推薦者 中の豊さん
陶芸家である私とあずき庵さんとのお付き合いはお店がオープンする2002年以前からです。
お父さんのお店である近江屋さんから【あずき庵】を開店することを聞きまして、
お祝いに店内でお茶席を設ける際に利用できる自作のお茶碗を贈らさせていただきました。
また、お父さんとは旧知の間柄でしたのであずき庵の看板商品ともなった
どら焼きの試作品を幾度となく試食させて頂き、感想やお客としてのアドバイスもさせて頂きました。
今はあずき庵の玄関周りの花や静物の管理をお手伝いしています。
店主の野場さんのつくるどら焼きはなんといっても皮が旨い。
数々の修行先で学んだ技術がオリジナル性の高い、他にはあまり味わったことのないどら焼きとして
よく召し上がらせて頂いてます。
陶芸家として個性やオリジナル性を追求する私は、和菓子もひとつの創作だと考えています。
そういった中で店主の作る和菓子はどれも個性があり、さりげない主張とこだわりを感じることができます。
お店の名前にもなっているあずきで造った餡も非常に手間暇かけた趣ぶかい味わいがします。
私は27歳脱サラしてからお茶の道に入り、その道で生計をたてておりましたが、どうせなら自分がもてなすお茶に自分で好きな茶碗が欲しいと思ったことがきっかけで陶芸家の道に入りました。
最初は花瓶から、一年過ぎたころ、当時の師匠に茶碗をつくる許しをおえ、さらに陶芸の世界に没頭して参りました。
自宅の窯と下山に薪窯を所有しておりますが、ひとつひとつの商品を完成するにははるかに長い時間がかかります。
冷却することでその色が独自に変化するものは、ゆっくり時間をかけて冷却させるのに,なんと15日くらいかかったりもします。
そんな中で手間暇おしまず、自分の納得いくまで満足できるものを完成させる。
この気持ちが見えないところで職人の手がたっぷりかかる和菓子作りと何か近しいものを感じさせます。
あずき庵さんの隙のない細やかな美味しさが私は本当に大好きですね。
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